竜王町山之上の杉之木神社では、5月2日(日)、3日(月・祝)の両日、ケンケト祭りが執行されます!
このブログをご覧いただいている皆様は、ケンケト祭りをご存知でしょうか?
ケンケト祭りとは、色彩豊かな衣装に身を包み、長刀振りを奉納し、五穀豊穣と住民の安全を祈願するお祭りですが、
その由来は、織田信長の甲賀攻め(1570年)に、山之上の住民も従軍し、多くの戦果を挙げて恩賞を賜ったことを記念して行った祭りが、現在の「ケンケト祭り」の始まりと言われています。

写真は昨年のケンケト祭り、長刀踊りの様子です。
その由来、衣装、長刀を用いた踊りなど、個性豊かなお祭りであることから、国の無形文化財に指定されています!
ケンケト祭りに参加するのは、山之上に住む、11歳?21歳の男子だけで、ケンケト祭りに直接参加する最終年にあたる21歳の男子は、「上り役」(あがりやく)と呼ばれ、祭礼執行の中心的立場になるそうです。
その11歳から21歳の男子が、ケンケト祭りの各役を担当し、色鮮やかで壮観なお祭りを創りあげるのだそうです。
その役割とは、
「オード」・・・「音頭」の発音が変化したのではないかと言われています。21歳の上り役が務めます。
手製の陣笠をかぶり、裃を着けて、腰に大きなひょうたんをぶら下げて手に鼓を持つ、道化的な役でもあるそうです。
「鉦打ち」・・・21歳の上り役が務めます。白いぱっちに着物を着て、
白ちりめんのタスキをかけて、2人1組で鉦をたたきながら踊ります。
「太鼓打ち」・・11歳の男子が務めます。2人1組で、絣(かすり)の着物に赤いハチマキをして、太鼓をたたきます。
「渡り」と言って、移動しながら太鼓をたたくので、太鼓を移動させるのは、お父さんの役割です。
「長刀の振子」・11歳から20歳の男子が務めます。華やかな友禅模様のちりめんなどで作った「ユゴテ」と呼ばれる
鎧下(よろいした)と同様のものをはじめ、色とりどりの衣装を身につけ、長刀振りを奉納します。
「カワチャ」・・下の写真の「大鷺」を警護する役割です。21歳の男子が務めます。

こうして、11歳から21歳の男子が各役割を担当して出来る「ケンケト祭り」ですが、若い世代だけで伝承していくのは大変です。
そこで、現在は、山之上祭礼保存会の皆さんが、ケンケト祭の執行に際しての指導的立場から、郷土芸能の振興と民俗文化財としてのケンケト祭の伝承保持にご尽力されています。
このケンケト祭をご紹介するにあたって、みらいパーク竜王日記では、その準備からご紹介させていただくこととなりました!
今回は、4月18日に行われた、鉦・太鼓・衣装蔵出しと、サギ張りの様子をお伝えします!
鉦・太鼓・衣装蔵出しは、杉之木神社社務所で行われました!

朝早くから、保存会の皆さんが衣装を出されていました。

衣装の状態を入念にチェックされています。

中には、こんな色鮮やかな衣装も!

縁側には、鉦が出されていました!

ケンケト祭の当日、どんな音色を出すのか楽しみですね!
外には、太鼓も!

そして、公民館では、上り役の皆さんが、サギ張りなどの作業をされていました。

まずは、打ち合わせ。
先輩から段取りの説明を聞きます!
杉之木神社から運んできた「大鷺」です。

土台の部分は、補修を加えながら、表面の絵や「イナブロ」と呼ばれる5色の紙は毎年付け替えていくそうです。
この日は、昨年の絵などを外して、補修する作業でした!

きれいに剥がしていきます。
そして、公民館の中では、5色の紙を張り付けて「イナブロ」を作る作業をされていました!

縁側には、完成した「イナブロ」が揺れていました。

このような準備を重ねて、山之上全体でケンケト祭りの雰囲気が高まっていくんですね。
ケンケト祭りのご紹介の次回は、長刀振りなどの練習の様子などをお伝えします。
スポンサーサイト
コメント